切絵 広重・国芳・豊国_東海道五十三對 07_廣重_平塚      

馬入川ハ平塚宿の手前にあり 昔ハ相模川と唱ふ
甲州猿橋より流れて大河也と相傳ふ 建久九年十二月
稲毛三郎相模川に橋供養をいとなむ 右大将頼朝公も行向ひ給ふ
此時 水上に悪霊出てくろくも舞下り 雷電霹靂(らいでんへきれき)す
頼朝公の乗馬(じょうめ)驚て水中に飛入りて忽ち死す 故に馬入川と号るよし 俗説に言傳ふ